アッパー・ストラクチャー・ペンタトニック
今回は、ここまでで身につけたペンタトニックを応用します。
例えば、Cのキーの曲で、Cのペンタトニックスケールを使うのは基本です。E7コードで、Eのペンタとニックスケールを使うのも、通常多く行われています。
しかし、敢えて違うペンタトニックを使って、通常と少し違った響きを探ってみようというのが、今回のコンセプトです。
ただ、やみくもに使っても、音が合わない結果になる事が多いので、一定の基準として、そのコードの構成音とテンションの中に含まれる音を使ってできるペンタトニックを、今回試してみましょう。
例として、D-7コードを見てみましょう。
D-7の構成音は【1】【m3】【P5】【m7】、レ・ファ・ラ・ドとなり、
テンションは【9th】【11th】、ミ・ソとなります。
この「レ・ファ・ラ・ド・ミ・ソ」の中から、ペンタトニックスケールの可能性を探ってみます。
すると、例えば Aマイナー・ペンタトニックが見つかります。
五線譜で示すとこの様になります。
このD-7コードの上で、Aマイナー・ペンタトニックの色彩の強いフレーズを入れます。
通常のD-7の響きに感じない様に、Aマイナー・ペンタトニックの音を集中的にまとめたフレーズを、意図的に配置します。
この手法を使ったフレーズ例を確認してみましょう。
様々なコードでペンタトニックを乗せる事ができます。可能性を探ってみましょう。また、闇雲に音を並べるのではなく、ブルーススケールと同様に、予めフレーズとしての流れ方を検討し、自分の節回しを持っておくと効果的です。