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DTMコラム

DTMに関すること、音楽制作にまつわる雑談まで、カジュアルなコラムです。

※コラム記事の一部は、後に本講座にも掲載致します。

リバーブの最適化 Optimization of The Reverb

リバーブ音を調節することで、より楽曲にフィットしたリバーブを得ることができます。

「リバーブ音が浮いてしまう。上手く馴染まない。」
「調整が難しいからついついディレイに偏っている。」
「リアルなサンプリングリバーブほど扱いが難しい」

・・・この様な状況に陥ってしまうことがありませんか?
リバーブ音を上手く調節することで、DAW標準搭載のリバーブでも、必要以上にリアルなリバーブであっても、手持ちのリバーブはそのままで、思いのままにコントロールすることが可能になります。

リバーブは、エコーのような残響音を加える機能です。例えば、周りに何もない場所では自分の声が響きませんが、ホールや洞窟の中では自分の声が響きます。この響きを与えるのがリバーブです。この響きの音をリバーブ音といいます。基本操作としては・・・

・最初に帰って来るリバーブ音
・その後に続くリバーブ音

この二つのタイミングや長さ、音量、残響の衰え方などを調整することで、目的のリバーブ音を生み出します。

これがリバーブの基本部分ですが、今回の活用術は、さらに別の手法を用いてリバーブ音を積極的にコントロールします。

【EQを使ってリバーブ音をコントロール】

・ハイエンド、ローエンドの調整

リバーブが馴染まない原因、これはほぼ、ハイエンド、ローエンドの問題です。

まずは、イメージを持って下さい。
人間の耳は、声の周波数1000kHz近辺を中心とした中域を一番ナチュラルに感じます。低域や高域が多いサウンドは人工的に感じます。したがって、中域を残し、低域や高域は違和感ない大きさまで、リバーブ音を出す様にすると対象音にフィットしたリバーブになります。

具体的には、バスにリバーブを立ち上げ、その後にEQを立ち上げます。リバーブ音にEQをかけていきます。

まずは、ハイエンドをシェルビングEQでカットしてみましょう。2500kHz以上から、大袈裟にカットしてみて、違和感を無くします。その後、適宜周波数ポイントを変えたり、別のピーキングEQで減らし過ぎた高域でもう少し聴きたい成分を回復します。

次に、ローエンドは、ローカット(ハイパス)で余計な低域を削除します。カットしてもカットしなくても聴感上の差がない程度の低域をカットします。さらに好みでより多くカットしても大丈夫です。その後
ハイエンドの時と同様にシェルビングEQで500Hz以下から大袈裟にカットしてみて、リバーブの量感を決めます。その後、適宜周波数ポイントを変えたり、別のピーキングEQで減らし過ぎた低域を回復します。

・ミッドレンジの調整

ハイエンド、ローエンドの調整で、ほぼ違和感は無くなりますが、さらにミッドレンジを調節することでより馴染むリバーブ音にデザインします。この時、Q幅の広いピーキングEQで、大まかに調節をして、その後でQ幅の細かいピーキングEQで微調整すると良いでしょう。

【M/S EQを使って左右をコントロール】

さらに進んだ調整として、センターとサイドを別々にコントロールできるM/S EQを使った手法があります。左右を強調すればワイドなリバーブとなり、センターを強調すればセンターに集中した素材にのみリバーブ音の注意を引くことができます。

M/S EQによる調整はとても強力で、より馴染むリバーブを実現できます。

しかし、全てのパラメータを同時にコントロールするのは、目的意識が分散してしまい、慣れないと難しいものです。

混乱のないシンプルな方法としては、上記の通常EQの手法を使ったあと、M/S EQを立ち上げて、左右の微調整に使うと簡単です。

【コンプレッサーを使って聴こえ方をコントロール】

透明感のあるナチュラルなステレオコンプを薄くかけることで、リバーブ音の聴こえ方をコントロールできます。スローアタック、リリースも長めで薄くかけます。コンプを使うと響きへの影響が大きいので、コンプを使うか否かは、ケースバイケースで判断して下さい。マルチバンドコンプでハイエンド、ローエンドのみコンプレッションする手法も得策です。

この様に、リバーブ音を積極的に加工することで、どんなに扱いの難しいリバーブでも、より楽曲に馴染むリバーブが実現することができます。

例えば、Brainworksの「Bx Digital」などは、自然なM/S EQが得られお薦めです。

logicspace.png

参考画像「Reverb」の例



logiclineq.png

参考画像「Logic Linear Phase EQ」(遅延補正を入れること)



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参考画像「Sonnox EQ」



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参考画像「Waves H EQ」(M/S EQ)



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参考画像「Brainworks BX Digital」(M/S EQ)



wavesc4.png

参考画像「Waves C4」(マルチバンドコンプ)


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